犬の格付け、私は格下の友達?
犬は家族に順位を付けるらしい。
自慢じゃないが私は確実に低い!
見ていればわかる。…舐められてる。呼んでも、ずっとこの状態だから悲しくなる。
我が家の格付けは、
嫁→犬→私
で間違いないだろう。
世帯の主なのに舐められたものだ。
犬にとって嫁は絶対王者。
嫁の言うことには、ちゃんと従う。
明らかに私の時とは違う。
呼ばれた時の反応を見ていると一目瞭然。
嫁の時は、"はーい!"なのに
私の時は、"…?"だ。
軽くこちらに顔を向けるだけ。
手に何かしら都合の良いもの、おやつやおもちゃを持っているとき限定で寄ってくる。
完全に都合のいい飼い主だ。
ただ、舐められてはいるが、好かれてもいると思う。
私が仕事から帰って来た時のブリブリ具合は、好きじゃなければできないはず。
あれが演技だとしたら、もう何も信用できないレベルだ。
そして遊ぶ時もどちらかといえば、私を指名することが多い。
ガウガウ言いながら、ボールを私に押し付け、走れ走れと捲し立ててくる。
なぜ私が走らないといけないのか?
疑問に思うが、ついつい走ってしまう。
だから舐められてるのだろう。
ある時、私と犬の関係性の話をしていると、知人からこんなことを言われた。
きっと、あなたのことを"格下の友達"だと思ってるよ。
格下の友達……あまり聞き慣れない言葉だが、意味は理解できる。
格下と言われてる時点で、友達ではない気もするが。
本当にそう思われてるとしたら、このままではまずい。
色々調べてみると、犬と飼い主の主従関係は大切らしく、舐められるのはもっての外、格下なんていうのは言語道断である。
そんなことでは、躾にも影響が出てしまう。
当然だが問題があるのは、飼い主の犬に対する態度なので、私が変わらなければ問題解決ができない。
そして舐められてる原因は明白。
自分でも自覚がある。
叱れない
犬は飼い主をしっかり観察している。
そして線引きをする。
"この人の前でこれをすると怒られる"
"この人は怒らないから大丈夫"
これが舐められる第一歩。
しかし叱るという行為は、人によってはかなり難易度が高かったりもする。
しっかり叱ることは、躾をする上で大切なこと、というのは重々承知している。しかしどうやっても迫力が出ない、出せない。
恐らく私のは"叱る"ではなく"注意"なのだろう。
言葉の分からない犬に注意は伝わりにくい。
でもそれが私の精一杯なのだ。
嫁にも毎回、"もっとちゃんと叱りなよ"と注意される始末。
叱れない私が、毎回叱られる……。
もともと感情を外に出すことが苦手な人間もいるのだ。
やらなければいけないと分かっていても、上手くいかない。
出来ないことを求められると、人間はヘコむものだ。
そんな話をドッグランでもしていたら、知人がこんなことを言ってきた。
でもご主人と遊んでいる時、凄く楽しそうだから、いいんじゃない。
少し救われた気がした。
本来は改善しないとダメなのだが、何か別のことで活躍できる気がしてきた。
何より、第三者から見て、"犬が凄く楽しそうに見える"ということが嬉しかった。
舐められるてるかもしれないが、やはり犬は私のことが好きなのだ。
格下の友達……そういうことか。
走ろう!こいつのために私は走ろう!
ガウガウ言ってるこいつの前を走ろう!
それが私の役割だ。
嫁の役割は司令塔だ!
私の役割は世帯主兼、犬の遊び相手!
ん?本当にこれでいいのかな?